5話
史郎を突き飛ばすおばやん |
面川さん、どうなんですか? |
面川清次(田宮二郎)は、客を選びたいと言った。しかし、それは予約をとるまでの話であって、いったん予約をとったら、どんなお客さまでも感動させて帰さなければならない。それが客商売の原則である。それは面川もコック長(益田喜頓)も知っていて、予行演習の時に受付(契約)の重要性を説いていたのであるが、すっかり忘れてしまっていた。
おばやん(北林谷栄)は、言った。
「ホテルというところはあんな客でも、我慢して働くところかえ」 「残念ながら我慢をするのがホテルというところです」 「はぁ〜。こんなところ人間の働く所でネエだわ」
帰ろうとしたおばやんを引きとめ、面川はホテルを辞めたいきさつを語り出した。
面川は、一流ホテルでフロントマネージャーを勤めていた。しかし、横暴な客がいて、気がついたら張り倒してしまい首になっていた。そしてホテル界を追放されてしまって後悔した。もう2度とカッとなって客を殴ろうとはしない。ホテルの仕事を離れるよりはマシだと・・・・。面川の話を聞きおばやんと七郎(尾藤イサオ)は、思いとどまった。
自分の過去を話す面川 |
私はホテル界を追放された |
営業方針について語り合う面川と大貫徹夫(前田吟)。 面川は決して団体は取りたくないといった。
団体は取りたくない |
いつもの大喧嘩 |
考えた面川は、雑誌の編集部に売りこみに行った。当然の事ながら誰にも相手にされなかった。
週刊誌に売り込み |
有名人のコネがないと |
有名人を訪ね歩く |
何人も断られ最後の1人 |
再び週刊誌の編集室へ |
相手にされず飲み屋まで |
昔の客である作家になんとか紹介状を書いてもらって、紹介状を持ち再度編集部に押しかけるたが、かえって顰蹙をかってしまった。いいところなく失敗してしまった。ビジネス旅館に帰ると、舅(岡田英二)が面川の宿で待っていた。金が足りないだろからもう少し出そうかと申し出たが、お金は必要無いと面川は、突っ張ってしまった。
|